今日は附属長野中学校の研究授業にいってきました。
道徳の授業でしたが、研究授業の見方がわからず、戸惑いました。
慣れないことも多いですが、色々経験するチャンスなので、
専門外の場にもできる限り参加しようと思っています。
(授業研究会は怖いので帰ってきてしまいましたが。)
クリティカルシンキング
さて、以前も紹介しましたが、ゼミでクリティカルシンキングの練習にこの本を要約し、自分の考えを述べ、ディスカッションしているという話をしました。
この本、何度も登場していますが、めちゃお気に入りの一冊というわけではありません笑もちろん共感できる部分もありますが。
ただ、クリティカルシンキングにはおすすめです。
ちなみにこの作者はFFS理論では、「保全性」の因子が強いのではないかと思っています。そちらの思想に偏っているので。
批判的思考(ひはんてきしこう)またクリティカル・シンキング(英: critical thinking[1])とは、あらゆる物事の問題を特定して、適切に分析することによって最適解に辿り着くための思考方法である。批判の定義については論者によって異なるが、共通的には、単に否定的になるのではなく、自身の論理構成や内容について内省することを意味する。その方法論としては、考察対象をよく理解すること、間違った推論を起こす暗黙の前提を明らかにすること、証拠について評価したり、循環論法や人身攻撃など論理的な誤りを避けるための誤謬についての理解といったこと。21世紀に入り、批判的思考を教育カリキュラムに取り込む動きがある。
Wikipediaより引用
先日紹介した長野県教育委員会の
長野県立中学校・高等学校 新しい「学びの指標」(案)の「評価項目の例」のなかにも、
批判的思考力(クリティカル・シンキング)
長野県立中学校・高等学校 新しい「学びの指標」(案)より引用
見聞きした事象や、知り得た情報を鵜呑みにせず、批判的に考察することができるか
とあります。
ジェネラリスト
Think Clearlyの「44 専門分野を持とう」という章があります。
「多才な人」より「スペシャリスト」を目指そうというような内容です。
ゼミのメンバーからも、
教員は「多才」・「スペシャリスト」のどちらが良いと思うか。
という話題が挙げられました。
ここでは「多才」=「ジェネラリスト」として、考えていきます。
ジェネラリスト、ゼネラリスト(Generalist)
Wikipedia
広範囲にわたる知識を持つ人のこと。企業においては総合職を指すことが多い。実務の末端においてはいわゆる「なんでも屋」としての役割を担う事が多い。対義語はスペシャリスト(Specialist)。
ざっくり言えば、なんでも屋ってことでしょうか。
なぜ、「多才」=「ジェネラリスト」としたかというと、ジェネラリストっていうとなんだかかっこいいからです笑 すみません。
私がジェネラリストという言葉を知ったのは、この漫画からです笑
なんと62巻も出ていました!全部読もうと思ったら大変ですね…
人の死際に出会ったことがないという主人公 輝 がジェネラリストな医者を目指していきます。(めちゃくちゃ端折った要約ですみません。)
私は
私はジェネラリストです。
というか意識的にジェネラリストを目指してきました。
漫画の影響は0%ではないかもしれません笑
多才かと言えばそんなことはないですが、
一つのことに没頭するのではなく、広く浅く?色々なことに手を出してきました。
数学
「マルチタスクか、シングルタスクか」でも触れましたが、
私の主となる仕事は数学です。
しかし実際のところ、それと同じかそれ以上の比重を締めているのが、
陸上競技の指導者
であり、業務上では
コンピュータのデータ処理
です。
陸上競技の指導者
陸上競技の指導も今は専門性のある顧問2名で指導にあたっているため、自分の専門である中長距離種目を中心に見ていますが、以前はすべての種目を指導していました。
陸上競技は走、跳、投、など種目が多岐に渡ります。走種目にしても短、中、長、ハードルとありますし、競歩もあります。
種目が違えば、他競技みたいなものです。
ちなみに前任校で初めてインターハイ出場を勝ち取った種目は「砲丸投・円盤投」でした!あの当時は投擲の指導者みたいになっていました笑(繰り返しになりますが、専門は中長距離)
「ハンマー投」では北信越総体で優勝しています。
今は長野陸上競技協会の中距離の強化コーチですが、一昨年までは競歩の強化コーチでした。ちなみに競歩の選手ではなかったので、一度もレースに出たことはありません。にもかかわらず、日本陸連の競歩の資格は取得しています。
また、小学校時代はサッカー、中学はバスケットボール(と陸上)、高校からは陸上とスポーツも幅広くやっていました。
プログラミング・データ処理
これまでの学校の業務において、時間割作成や成績処理したり、進路のデータをまとめたり、入試のデータベースを作ったりと、データ処理をする仕事を担うことが多いです。
こういった業務は教員の中でも得手不得手がはっきりしています。
元々、大学では数学科ながら情報関係のコースにいたため、プログラムを組んだりすることをかじったことがありました。
専門を限定せず、幅広く色々できるという意味で、ジェネラリストなのだと思います。
教員は「ジェネラリスト」「スペシャリスト」のどちらでであるべきか
学校種によっても専門性は異なる
基本的に教員の仕事は、授業、クラス運営、生徒指導、進路指導など、1つの業務だけを行うことはできないので、ある程度ジェネラリストである必要はあると思います。
特に小学校においては、全科を教えるので、ジェネラリストとして幅広い素養が必要となります。
子どもに「私は算数が嫌いだから」と言うわけにはいきません。
中学高校と学校種が上がるごとに、より専門的な知識が必要となり、徐々にスペシャリストに近づいて来るように思います。
大学の先生方は完全にスペシャリストですよね。
結局どちらが良いのか
私は自分が望んで、ジェネラリストを目指しています。
欲張りなので、色々なことをやりたくなってしまうのです。
しかし、なんでもやるということは、良いように見えて、どれも平均点で、
突出したものがないとも言えます。
そして何でも屋なので、何でも頼られるということでもあります。
実際のところ体がいくつあっても足りません。
前々回のブログでも自分が4人は必要と書きました笑
逆にスペシャリストの人はこんな感じです。
高校の先生
クラス運営も、生徒指導や進路指導もまったく得意ではないけど、自分の学問の専門分野に関しての知識はめちゃくちゃ詳しく、嬉しそうに語る先生がいます。
極端に言えば、授業は自分の好きなことだけ言っています。
これは極端な例かもしれませんが、
理系の生徒の中には、そういった先生にすごく惹かれ、その分野に興味を持つ子がいます。そしてのめり込んでいき、大学進学を決めていきます。
陸上競技の指導者
潔いまでに、自分の専門種目は指導するけど、それ以外の種目は指導しない指導者もいます。できないことはやらないということを、はっきり決めています。
しかし、専門分野ではピカイチで素晴らしい指導をします。
プログラミング・データ処理
私は普通の教員よりはできますが、当然その道のプロからしたら、赤ちゃんみたいなものです。正直生徒でも私より優れたものはいます。
スペシャリストは、万人受けはしませんが、その分野に強い興味関心を抱くものにとっては神のような存在です。
私のようなどの分野においても、広く浅くであるジェネラリストは、その道のスペシャリストにはまったく敵わないのです。
あなたは「ジェネラリスト」と「スペシャリスト」どちらですか。
そしてどちらの方が良いと思いますか。
まぁ、本物の「ジェネラリスト」はすべての分野でスペシャリストなのかもしれません。そうしたら最強ですね。私がそれを目指していることも事実です。
(ちなみに漫画で輝が目指していたのはそれです。)
ある先生に言われたこと
とある先生に言われたことがあります。
「今の時代、生徒も保護者も、すべての先生に、同じ指導を求める風潮があるけど、先生っていろんな人がいて良いと思うんだよね。生徒はそこに社会の縮図を見るわけだし、自分にあった先生を選べば良いんだよ。」と。
本当にその通りです。この言葉は忘れられません。
以前の私は他の先生に対して「教員は皆、ある一定の水準の指導力があるべきだ」と思っていた時期がありました。
例えば、生徒指導をしっかりできない先生にイライラしたりしていました。
しかし、人によって、得手不得手はあるのです。
実は、その先生は生徒指導はできないけど、他のことではよっぽど私より素晴らしい能力を発揮してくれていました。当時の私にはそれが見えていませんでした。
みんなが暑苦しい先生だったら、めんどくさくないですか笑
ちょっと静かにして欲しいっていう生徒もいますよね笑笑
色んな人がいても良いんです。
教員は「ジェネラリスト」でも、「スペシャリスト」でも良いと思います。
そういったことすべてひっくるめて、先生であり学校なのだと思います。
流石に全員がスペシャリストだと、間を取り持つ人がいなくなって、困りそうですが笑
そんな色々な人を組み合わせて、面白い学校を作るのが、私の研究テーマです。
まとめ
「自分ができること」を他の先生に求めていた以前の私は、本当に視野の狭い嫌な人間でした。自分ができないことを周りの先生がやってくれているとも知らずに。
少しずつ人の良さや個性に目を向けられるようになり、あるときから相手をリスペクトできるようになりました。
そんなに気合を入れて授業をやっていない先生も、実は非常に素晴らしい力を持っていることに気がつきます。先入観で入らず、よくよくコミュニケーションをとっているうちに、その人のスペシャリストなところが甲斐見えてくるのです。
そうやって、相手の良さを発見して、それとなくどんどん活用していくと、予想だにしないものが出てきて、最高に面白いんです。
これからも、そんなふうに仕事ができると良いなと思っています。
無い物ねだりになりますが、
周りの評価なんて物ともせず、自分の好きなことに突っ走るスペシャリストの人はすごくカッコ良くて憧れます。
ま、それでも私はジェネラリストとして生きていくんですが。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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