41 文化祭に思うこと

教育

今日は文化祭でした。
例年とは違い三蜜を避けて、一般公開はなく、1日のみの開催となりました。
お客さんのいない文化祭を目の当たりにすると、改めて学校は外との繋がりの中にあるものだと感じます。
これまで中止された高校総体や甲子園も含め、成果を外部の方々や保護者の皆さんに見てもらうっていうことの素晴らしさやありがたさを本当に感じます。

文化祭主任をしたときの話

初任校では採用2年目の新任が文化祭の主任を任されるという、謎の流れがあり、私も2年目にもれなく文化祭の主任を務めました。
私の初任校は農業高校でした。
農場の主(ぬし)みたいな先生もいて、職員会などに企画をあげるたびに、反対されたりと、とても苦労した思い出があります。今となっては良い思い出ですが笑

今でも印象に残っているエピソードをいくつか触れたいと思います。

新装開祭

今は合併もしてかなり落ち着いた学校になっていますが、当時はなかなかにヤンチャな学校でした。ちょうど学科の改編などもあり、学校が少しずつ変わろうとしはじめている時期でした。
文化祭もこれまでの企画にとらわれることなく、新しく何かやろうという意識が強く、タイムテーブルから企画まで、一新することになりました。
確かテーマは「新装開祭」でした。
パチンコ屋の新装開店みたいだと言われましたが笑

もちろん農業高校なので、農業高校らしい販売であったり発表もあります。

花火とアルミ缶

ちなみにこれは長野県あるあるですが、
長野県では後夜祭で花火を上げることになっています!
講師をしている学校で、「花火あるよ!」って言われた時は、「え、なんで???」
という驚きでしたが、もう慣れました笑

「より盛大な花火を上げるにはどうしたら良いか」ということを、生徒会執行部の生徒たちが考えた結果、「アルミ缶を集めよう」ということになりました。
中心になった生徒は、リヤカーを引いて、また学校の入り口にも回収スペースを作りました。そうしたら、見事10数万円が集まり、盛大な花火を上げることに成功しました!これは非常に良い経験でした。
文化祭の時期が秋であったこともあり、花火もサービスしてくれて30万円分くらい上げてくれました。
あれから17年経ちますが、今でもその学校の入り口にはアルミ缶を集めるボックスがあります。伝統ってこうやってできてくるんですね。

文化祭の日が来て欲しくない

文化祭当日が近づいてくると、
「この楽しい時間が終わってしまうから、文化祭の日が来て欲しくない。」
と生徒会執行部の生徒たちは言っていました。
そして、下校が近づくと、執行部の生徒たちは、生徒会室で音楽に合わせて踊り狂ってました
彼らはもちろん裏方ですが、とにかく楽しくて仕方なかったのだと思います。
中学校時代はさほどリーダーなどやったことのない生徒が集まっていましたが、皆、非常に素晴らしい活躍をしていました。

生徒会長

その中でも突出して素晴らしかったのが、生徒会長でした。
彼女は今考えると非常に受容性の高いリーダーでした。
(受容性については『24 強み【FFS理論】』のブログをご参照ください。)
私がリーダーシップをとると、自分が動いてしまうことが多いのですが、
彼女は、どんな時も生徒会室にいて、本当にうまくみんなの仕事を回していました。

文化祭を成功されるためにルールとして、
最初に全員が集まって、今日やることを確認して、
その後仕事に入り、また終わりに全員で集合して、その日やったことの報告を行うと決めていました。
途中は皆バラバラに動いているのですが、彼女は必ず生徒会室にいてくれるので、いつでも相談できて、とても安心感がありました。また彼女は決断も早く、本当に皆から信頼されていました。
私がこれまで出会った生徒の中でも印象に残っているリーダーの一人です。

学校が変わり始めている

そんな彼女が閉祭式の時に言っていた言葉が今でも忘れられません。
『みなさん、文化祭はどうでしたか。(中略)
 私はこの文化祭を通して、学校が変わり始めていると思います。』

とはっきり言ったのです。
「学校を良くしよう。」という気持ちは我々職員も、生徒たちも一緒なんだなと思った瞬間でした。すごく感動したのを覚えています。

そして本当にこの後、学校は時間をかけて少しずつ少しずつ変わり、過ごしやすい場になっていきました。もちろん苦労は絶えませんでしたが笑

まとめ

進学校の中では文化祭を中止した学校もあったと聞いています。
しかし、行事は人を大きく成長させてくれます。何より楽しい。
だから、残りの授業時間数を鑑みて、受験を優先して文化祭を中止してしまうのは、残念に思います。

私の母校も進学校でしたが、文化祭は非常に大切な行事でした。
みんな楽しみにしていて、なくなるなんて考えられません。
私の高校時代の文化祭の話は、またいつかしたいと思います。
2、3年の全クラスが教室で劇をやる伝統的な文化祭です。

なので、今回の文化祭はやむを得ないのですが、準備時間も短く、通常通りできないことに、少し切ない気持ちでした。

しかし、今日の学校は笑いに溢れ、生徒たちはとても楽しんでいたようなので、よかったなと思っています。

また、全校が集まることができないので、zoomを使い会場をつなぐことで、工夫しながらやっていて、準備した生徒も先生たちも立派だなと感じました。
(私はほとんど勤務していないので、外野から見ているだけで申し訳なかったですが。)
今回の取り組みが、また来年度以降の工夫に繋がれば良いなと思っています。

今回は私の過去の思い出を少し書かせていただきました。

おまけ

ちなみに今日、花火があったかというと、上がりましたよ!!
こちらです。ラスト2分ほどですが、全部で7、8分は上がりました。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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