54 新任を育てる

教育

今日は朝9時から18時までずっとzoomで授業でした。
今日もたくさんの学びがありました。が、さすがに疲れました。

朝起きてから、ゴミ捨て行って、zoomの休憩時間の合間をぬって、何回か洗濯して、干して、お昼ご飯作って食べて、お米研いで、夕食作って、、、やっぱり主夫ですね苦笑

今日一番の学び


「研究会は2、3人でもいいから語り合う、インフォーマルな場でもいいんじゃないかな。」
フォーマルな研究会が、研究会であると、考えていた私の固定観念を、見事なまでに打ち砕いてくれました。

すなわち、授業後に私がよく同僚の数学の先生とやっている「今日の授業の振り返り」も立派な研究会です!

はい、今日は、「新任を育てる」ことについて、書きたいと思います。

いきなり担任

採用試験に合格して、学校に着任したら初日から先生です。
ま、当たり前と言えば当たり前なのかもしれませんが、小中学校の先生はいきなり担任を任されたりします。(高校では滅多にありませんが。)
すなわち、4月1日付で採用されて4月の初旬に入学式があり、その日からいきなり担任です。

でもこれって、無理じゃないですか???

Twitterより

ブログを始めてから、ブログ用のTwitterアカウントを作りました。
今までも一応閲覧用のTwitterアカウントは持っていたのですが、(フォロワー0)
人からフォローされたのは初めてです。
フォローもフォロワーもめちゃ少ないですが、教育系のアカウントをフォローしているので、教育系の内容が流れてきます。

その中で圧倒的に多いのが、新任教師の「辞めたい」という投稿です。

今日の授業より

また、今日の夕方までの授業は「学校づくりと学級づくり」でしたが、その授業の中でのブレイクアウトセッションにおいて、現職の先生からこんな話が出ました。

初任校の最初の担任の時に、あまりに思うようにいかなくて教員を辞めたかった。結果的にあの時に辞めないで、乗り越えられて良かったけど。

ブレイクアウトセッションは現職教員2名(うち1名は私)、ストレートマスターの院生2名でした。

その先生はあまりにうまくいかず、クラスが崩壊していくんだけど、どうにもならず、自分で一人で抱えてしまい、本当に苦しかったと言う胸の内を明かしてくれました。
また、私も同様で、思いを持って生徒に接していましたが、あまりに思うようにいかず、同じような思いでした。

現職の2名から出た言葉に、ストマスの学生は苦笑いでしたが、このようなことはかなりの率で起こっていると思います。

本当にこれでいいのか

経験豊かな先輩先生に相談すると大体、「あぁ、みんなそうだよね。私も最初はそうだったよ。みんなそうやって経験しながら成長していくんだよ。
と言います。

でも、本当にそれって正しいですかね。

教員が成長するという観点で言えば、苦労してでも成長するということは価値があると思います。
しかし、生徒や保護者からしたらどうでしょうか。
右も左もわからない担任に、自分の子どもの貴重な成長の時間を預けるのは、心配になります。
誰にでも初めてはあります。だから、いずれにせよどこかで初めて担任するわけですが、それが何もわからない初年度である必要はないと思います。

学級経営の授業はほとんどない

確かに教職課程の授業は履修しましたし、教育実習だってやります。
国立大学の教育学部であれば、徹底的に授業の実習は行います。
(相当に追い込まれながらやっています。)

しかし、学級経営の授業はほとんどありません。

先ほど、本学のシラバス検索システムで調べたところ、
教育経営A 前期2単位、教育経営B 後期2単位 のみでした。
(私の指導教官の授業)
でも、実際に教員になったら、授業と同等に重要なのは学級経営です。

習ってないのに、やろうとすると、どうなるかというと、自分の経験に基づいて、行います。しかしながら、そんなのうまくいくはずありません。

クラスは多様であり、臨機応変に対応しなければならないので、この形でやればいいと言えないものではあります。
しかし、だからと言って、「やりながら成長すればいい」ということにはなりません。

フォロワーは優しいけど

先ほどのTwitterの例で言うと、
あまりにクラスがうまくいかず、鬱になり、学校を休みがちになる小学校の先生が大勢います。コロナ禍で、5月末まで休校であったにもかかわらず、この2ヶ月くらいで、かなりしんどくなっています。

しかし残念ながら、Twitterに助けを求めても、無責任な優しい言葉しか返ってきません。
なぜか急激にフォロワーは増えて、めちゃくちゃ「無理しないで休みなね。」みたいなリプがついていますが、その言葉をもらったからといって、現実は何も変わりません。
むしろ、先輩教諭に対する不満を書いてしまった時には、もし身バレしたら、それこそもう逃げ場はなくなります。(ひょっとしたらそれを望んでいるのかもしれませんが。)

先にも述べたとおり、現場の先輩方は、皆同じように苦労した道を通ってきたので、そう言った状況を乗り越えて欲しいと思って、初任者に対して声をかけてくれています。でもその気持ちはなかなか届きません。

そして、有望(だったかもしれない)人材が、辞めてしまいます。

ただTwitterを鵜呑みにすると、なかなかパワハラな職場もあるようなので(真実なら)、そういった職場がないことを祈るばかりです。

私の経験

結局やりながら学びました。

私は、1年目は初任研、2年目は文化祭主任、3年目に担任でした。
それでも、授業はできても、クラス運営は苦労しました。やり始めるときは、できるつもりでいましたが、実際には根本的にスキルが足りませんでした。
(3年目で苦労する私も情けないですが。)

どうにもならなくて、辞めたいとも思いました。
もう若さと思いだけで、お互いにぶつかり合っていたと思います。
めちゃくちゃでした苦笑

フォローしておきますが、
今となっては当時の卒業生とすごく仲がいいですし、一緒に酒も飲みます。
彼ら彼女らは私のことをめっちゃ応援してくれているし、「あのとき、反発ばかりしていて、本当に申し訳なかった。」と言われます笑
また、彼ら彼女らは、今は皆とても立派に成長しているので、担任をやっていて良かったと思っています。

じゃあ、後になって良ければ良いのかと言うと、それもまた違う気がします。

もしあのとき、私が適切な学級経営ができていたら、当時も素晴らしい時間になっていたでしょうし、今もお互いにとってすばらしいものになっていたと思います。

案外、誰も教えてくれない

しかし、残念ながら、よっぽど良い先輩に恵まれない限り、学級経営を学ぶチャンスはありません。

「そんなものは、人から盗んで、学びとるものだ」と言われれば、それまでですが、
今時「俺の背中をみろ」みたいな指導はもはや流行りません。

何よりその子どもたちが不幸です。

だからこそ、私は研修や学校において、きちんと学級経営について学んだ上で、担任をすべきだと思っています。
具体的には、校内で最も優秀な先生について、最低1年間は学級経営を学ぶことが必要だと思います。

先生になる人

先生になる人の多くは、学校や先生が好きだった人です。
小中高大と世間一般でいえば、うまくやれた人が多いです。
成績も良くて、進学校に進学し、ある程度の大学に合格して。

もちろんそうでなければ、授業を教えられません。

しかし、実際に学校は多様です。
先生になろうと言う人が、想像もしないような苦労して生活してきた子どももいます。学校が嫌で嫌で仕方ない子どもや、先生のことを信頼できない子どもも大勢います。当たり前です。

だから、自分の知らない世界にいきなり飛び込んで、即担任は無謀です。

誰にも言えない

初任の先生は、「あれ、何かうまくいってないな。」と思っても、なかなか人に助けを求めることができません。
様々な理由はあると思いますが、やっぱりプライドもあります。周りに「うまくいっていない」とは言いづらいです。
やっぱ言えないですよね。私は言えなかった。
また、現在は他の先生も大変多忙で、なかなか相談できません。

結果として、初任の先生の対応は、場当たり的な対処になってしまい、なかなか問題の本質に対してのアプローチができず、学級の状況を悪くしてしまいます。
すなわち、「学級崩壊している担任」と思われないように、表面的に取り繕おうとするので、子どもたちは我慢するばかりになります。

例「席につかない子どもを無理やり座らせる。」など。
なぜ、席につかないのか。着けないのか。にまで思考が及ばない。
そこまで考えることができれば、違った対処ができるのですが。
私はこれもやってしまったことがあります…

先生になるにあたって、もちろん不安はあるにせよ、自分は大丈夫だろうと思っていたら、うなくいかなかった時、辛いですよね。
でも、だからこそ、うまくいかない時は、プライドを捨てて「うまくいかない」と声を出して、まずは本当に頼れる人に頼りましょう。

たまに、本当に優れた新任もいて、比べちゃうんですよ。
いるんですよ。すごい奴が。でも、比べてもいいことなんて一つもないです。

でも自分は自分だから、その人のようにはなれないから。
いろんな人から、学びながら、自分なりのやり方を見つけていけばいいと思います。
あなたはきっと遅咲きで大成するタイプですよ笑

まとめ

私はもう少し落ち着いて、育成すれば優秀な先生になるのに、最初の負荷が高すぎて、苦しくなってしまう先生はかなりいると思っています。

矛盾しているようですが、基本的には若いうちに苦労すればいいと思ってもいます。
むしろ、苦労した方がいいとすら思っています。

しかし、じゃ何も持たないで、いきなり挑めばいいとは思いません。
だから、システム化された育成プランは必要です。
それは、教員のためでもあり、一番は子どもたちのために。

そんなふうに思います。

ストマスの院生の何人かとも話をしましたが、現場に出ることに対する不安を感じている人もいました。もっともだと思います。
教職大学院では、優秀な教員が何人も集まっているので、彼ら彼女らをしっかりサポートした上で、現場に送り出すことは可能だと思います。
彼ら彼女らはめちゃ優秀です。
そんな意識も持って、2年間やれたらいいなと思います。

ぜひとも、優秀な先生を一人でも多く。

私は今は多少まともな教員になってきましたが、本当にダメなやつでした。
だからあなたは大丈夫です。私に比べれば。

先生の仕事は苦しいことばかりじゃないですよ!
(最後に取り繕うように言っていますが笑)

今日もめちゃ真剣に書いちゃいました。

ネガティヴな気持ちにしたくて書いたわけではありません。
ぜひ、学級経営について学ぶ重要性を知って欲しいです。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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