スクールマネジメントの集中講義を受講しています。
教職大学院向けの研修になります。
全国の大学から人が集まっています。(zoomに)
昨日、同期型でありながら、グループワークなど同期することがなかったので、今日は思い切って、zoomのチャットで主催者に「リフレクションでブレイクアウトセッション(グループワーク)をしませんか?」とお伺いをしてみました。(勇気出した笑)
検討していただいた結果、残念ながら返事はNOでしたが、講習時間外でのそういった場の設定を検討してくれるとのことでした。どうなるかわかりませんが、期待したいと思います。
受講者も80名程度とさほど多くないので、うまくやればできるんじゃないかなと感じています。
今日も同期の先生の計らいで、うちの大学院生同士では、別にzoomを繋いで、リフレクションを行いました。10人弱のメンバーでしたが、その中でもブレイクアウトセッションを行っています。
研修をより良くしようという意思を感じる人たちばかりで頭が下がります。
学校組織マネジメントの理論
文字通り学校組織マネジメントの理論を学んでいます。
昨年度のものであったり、録画であったりと、研修のあり方はともかくとして、内容は素晴らしいです。研修資料の活用方法について(著作権に関する留意点)が定められているので、内容については触れませんが、今後実践していけるように、読み直したいと思います。
これまで、学校の問題を解決し、より良さを活かしていこうと思った時に、その手法がわからず、かなり長い時間を要してきました。初任校なのに7年勤めましたし、2校目も9年勤めました。多くの先生と協力する中で、学校は変わっていきましたが、時間がかかり過ぎました。
変わっていく過渡期を過ごした生徒たちも大勢いました。
もっと速い速度で、学校を改変していけるんじゃないかという思いがあり、学校組織マネジメントの手法を学びたいと思い、大学院にきました。
今回の研修はそのヒントをくれています。ここを糸口にしていけたらいいなと思っています。
カリキュラムマネジメント
高校で勤務する先生は「カリキュラムマネジメント」という言葉をあまり聞いたことがないように思いますし、あまり意識していないように思います。(意識していないのが私だけだったらごめんなさい。)
昨年度、教育課程委員長をやらせていただいていました。2022年度からの新教育課程を検討が重要なミッションでした。(昨年度、今年度でほぼ決定する)
今考えると、その中で、「ただ、これまでの教育課程を書き換えるのではなくて、生徒たちにどのような力を付けさせたいのか、そこが明確でないと、新しい教育課程は作れない。」といつも言っていました。「それがないのに、決められないよね。」と。その「その学校の目的や理念をしっかり定めた上で、それに基づいて教育課程を決めること」こそがカリキュラムマネジメントなのかなと今回の研修を聞きながら感じました。(違ったらごめんなさい。)
昨年度、この学校の目的や理念をきっちり定められたわけではありません。
次にも出てきますが、学校のグランドデザインは決まっています。しかし、教育課程を決める上で、そことの関連性を強く作れなかったんですよね。
改めて学校に戻った時に「生徒たちにどのような力を付けさせたいのか」という根本の部分を職員で突き詰めていくことを行いたいと思いました。
学びの地図
また、今回研修の中で、各学校版の「学びの地図」を創るという内容がありました。
「学びの地図」???もうこの辺りになるとさっぱりです。
今は、義務教育学校だけでなく、高校でも学校のグランドデザインを作成することになっています。
最初話を聞いていても、グランドデザインとの違いもよくわかりませんでした。
グランドデザインとは「学校の教育理念や果たすべき役割を描いた経営全体構想」という意味です。その年度の各学校における教育が目指す姿を示したもので、各校の特色などをわかりやすく1枚の図にしたものです。
藤枝市のホームページが分かりやすかったので、引用させていただきました。
概念的にはグランドデザインと近いものだと思いますが、より具体的にカリキュラムを含めて図式化したものが、「学びの地図」なのかなと思っています。(違っていたら誰かアドバイスください。)
「学びの地図」〜「何を教えるか」から「何ができるようになるか」へ
答申では、学習指導要領が「学びの地図」として、「子供たちが身に付けるべき資質・能力や 学ぶべき内容などの全体像を分かりやすく見渡せる」こと、また、「教育関係者間が共有」したり「家庭や地域、社会の関係者が幅広く活用」するような役割を果たすことが期待されている、としています。
一方、これまでの学習指導要領は「教員が何を教えるか」ということが中心に組み立てられていて、「何ができるようになるか」という観点が足りていないと指摘します。
“”現行の学習指導要領については、…(略)…全体としてはなお、各教科等において「教員が何を教えるか」という観点を中心に組み立てられており、そのことが、教科等の縦割りを越えた指導改善の工夫や、指導の目的を「何を知っているか」にとどまらず「何ができるようになるか」にまで発展させることを妨げているのではない かとの指摘もあるところである。””
(答申p20より引用)「学びの地図」として機能させるには、先生が何を教えるか、だけではなく、学習する側の子供の視点に立つことが必要です。ここが大きく変わります。
「何ができるようになるのか」という観点で、育成を目指す資質・能力を整理し、それを育成するために「何を学ぶか」指導内容を検討。さらにその内容を「どのように学ぶか」を構成し、その際は「子供一人一人の発達をどのように支援するか」を重視する。「何が身に付いたか」を評価で見取り「実施するために何が必要か」を併せて検討する。
ICT toolbox 3つのキーワードで新学習指導要領案を見る!〜「学びの質」に大きくシフトして必要になるものは? より引用
「学びの地図」の事例
研修後に、院生とブレイクアウトセッションをする中で、
M2の院生が所属する小学校のために作成した「学びの地図」について、具体的に示して説明してくれました。
いやー、素晴らしかったです。感動を通り越して、衝撃を受けました。
もちろん、どこの学校もそこまでできているかというとそうではないのでしょうが、
「あぁ、こうやって組織を作っていくんだな。ここで学べる子どもたちは幸せだな」と強く感じました。
また同期の院生も具体的に考えていることを示してくれました。これもとても良かった。
小学校は教科担任制ではないので、教科横断的(STEAM教育的)に授業実践をしやすいことは確かです。それでも、教員が「子どもたちに付けてもらいたい力」はもちろん、子どもたちの視点に立って「何ができるようになるのか」というような観点を軸に、教科の枠を超えて、様々な授業や行事をうまく構成してカリキュラムマネジメントを行っている学校は素晴らしいなと感じました。見習います。
まとめ
その先生と授業後にLINEでもやりとりする中で、改めて明確になったことですが、高等学校のマネジメントは義務教育学校よりは大学や企業に近いですね。
「全員が足並みを揃えて学校目標に向かってやっていきましょう」というアプローチは難しいです。すなわち「個業をやめて、協働的にやりましょう」は、現実的ではないのです。高校教員って、がっつり個業を行う人の集まりですよね。その方が面白いし。
よく考えれば、私もそういう人間です笑 だから高校教師になったんです笑笑
だから、発想を転換して、というか現実をよく考えた上で、「全員が同じ歩調で目的に向かう」ではなく、「目的地だけは明確にし、各自がそれぞれの道で時々助け合いながら目的に向かう」マネジメントでいいんだなと改めて感じました。
「個業最高!」でも「お互い足りない分は補い合っていこうぜ」みたいな。そして前提条件として、生徒の成長のために。もちろん職員の幸せのためにも。
中教審答申「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」においても次のような校長のリーダーシップが指摘されています。
校長は、学校の長として、リーダーシップを発揮するために、まず、子どもや地域の実態を踏まえ、学校の教育ビジョンを示し、教職員の意欲や取組の方向性の共有を図ることが重要である。
「チームとしての学校」における校長には、多様な専門性を持った職員を有機的に結び付け、共有の目標に向かって動かす能力や、学校内に協働の文化を作り出すことができる能力などの資質が求められる。
校長もミドルリーダー も目指すべきは同じですね。(当たり前)
今日も改めて、インプットを言語化して、対話的に学ぶことの重要性を感じましたね。
院生でリフレクションして良かった。
ないまま終わっていたら、いろいろわからないまなでした。
多分私が院生の中で一番年上なのに、わからないことが多すぎて、いつも質問しています。
もうわからないことは仕方ない。聞くしかない。勉強するしかない。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
書いていたら、思ってたよりいろいろクリアになってきて、楽しかった!
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