とある施設(これから建築予定)の風向き・風速の計算を依頼されました。
まぁ、業者から数字は出ているので、私の計算は確認程度ではありますが、重要なミッションではあります。
風速の計算
依頼内容
どの様な依頼内容であるかを簡単に説明すると、
依頼内容
・北から南向きの風速を算出
・その状態からどの程度向きを変えればより向かい風を抑え、追い風にできるか
・ただし、傾けることのできる限度は22.5度まで
というもの。
私の身内の方で、何の話かわかってしまった方は、すみません。
リアルの場面で「あいつ、ブログで書いてましたよ。」と言い回らない様にお願いします苦笑
静かに読んでください笑
ボスからのトップダウンでの依頼で、期限は1週間です。
正直、一般企業での就労経験のない私は、数学を本格的にビジネスで用いるのは初めてかもしれません。
基礎データと依頼内容
・2014.5-2019.5までの5年間の気象データ
・1時間毎のデータ
・風速(m/s)
・風向(南南西とか)
・品質情報(気象情報には品質があります。)
です。
依頼条件をもう少し具体的にいうと
依頼内容
・北から南向きの風速を算出
・その状態からどの程度向きを変えればより向かい風を抑え、追い風にできるか
・ただし、傾けることのできる限度は22.5度まで
に加えて
・すベての期間、時間帯ではなく、
・特定の時期(5月最終週や10月上旬など)
・特定の時間帯(10時から18時)
についてのデータです。
北→南の場合の風速
原点から北への向きを0度として、時計回りに角度をふっていきます。
北から南への向きの風速が欲しいので、
例えば北東の風5mだったら、5m×cos45° を計算して、北から南への風速を算出します。
(通常の三角関数とは”なす角”の向きが逆です。数学では反時計回りが一般的。)
それらのデータを集めて、平均をとります。
北→南の向きを少しずらした場合の風速
次に、北→南ではなく、若干建物の向きを変えた場合にどうなるか考えます。
先ほどは北東の風5mだったら、5m×cos45°でしたが、
今度は向きをずらすので、仮にθだけずらすとすると、5m×cos(45°-θ)となります。
また、このデータの平均を取ります。
θはパラメータなので、数字を変更すると、データが変化します。
スピンボタンを作成して、クリックすれば0.1度ずつの変化を見れる仕様に。
必要な年月日、時期でフィルタリング
そして、年月日や時間でフィルタをかければ、欲しい時期や時間帯のデータが算出されます。
概ね業者のデータと近い結果になったので、さほど大きな間違いはないかなと思うのですが、
経験的な感覚とのズレがあるので、要確認です。
作成したエクセルシート
こんな感じ。
グラフ化
そして、ボスからの指示書を見たら、
・風速と風向のベクトル表示(グラフ化)
・パラメータを変更(指定)すれば、データが瞬時に修正されグラフ表示される様に
と結構ハードルの高い指令が来ていました。
もう少し頑張りたいと思います。できるかな???
まとめ
最初にも述べましたが、
実用的に(専門的に)数学を使ったことほとんどありませんでした。
もちろん買い物で、計算したりはしますが。それは誰でもできます。
なので、ちょっと嬉しくて、楽しいです。
今回、三角関数(数学Math)、気象(科学Science)、Excel(技術Technology)、すなわちSTEAMだなと。STEAM教育については「17 STEAM教育」のブログをご覧ください。
高校生も探究活動とかで、こういったテーマを設定すればいいのかな。(今回のケースは高校生にとっての必要感はないですが)
そして、今回の業務は確認程度とはいえ、ものすごく重要なミッションです。
実際のところ、建物を取り囲む周辺の環境にも依存するので、公式の気象データがそのまま使えるとは考えづらいですが、与えられた業務に関して、ミスすることなく、データ処理を行いたいと思います。
ただ、施設ができ上がったときに、思う様な風が吹かなくても私のせいにしないでください涙 そこのところよろしくお願いします笑
最善の策は尽くしますが、あくまでも向きは「北→南」と決まっていて、動かせる範囲は±22.5度です!!
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
コメント