31 マルチタスクか、シングルタスクか

私の話
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マルチタスクとシングルタスク

よく私は他の先生から「『マルチタスク』だね。」と言われます。
確かにいろいろなことをやっています。それは確かです。
果たして私はマルチタスクなのでしょうか。

マルチタスク (: multi tasking) は、コンピュータにおいて複数のタスク(プロセス)を切り替えて実行できるシステムのことである。

Wikipediaより引用

マルチタスクの対義語で、シングルタスクがあります。

シングルタスクとは、オペレーティングシステムOS)によるタスク管理方式一種で、一度一つタスクのみ実行することができる方式のことである。

weblio辞書より引用

共に元々はコンピュータ用語ですね。
ちなみにWikipediaには、マルチタスク(心理学)という項目もあり、こう書かれています。

マルチタスク (multitasking) とは、複数の作業を同時にもしくは短期間に並行して切り替えながら実行することをいう。

Wikipediaより引用

すなわちコンピュータ用語を仕事に置き換えて言うと、

マルチタスク 
複数の課題を並行して同時に実行すること
シングルタスク 
一つ一つの課題を順番に実行すること

となるのかなと思います。

じゃ私はどちらなのかと言うと、
上記の定義で考えると確かにマルチタスクのような気がします。
学校の業務は複数のことを掛け持ちしながら、同時並行で仕事をしています。
ただ、これは私に限ったことではなく、先生の仕事がマルチタスクなのだと思います。

私の業務内容

私のお仕事

私の通常業務についてざっと書き出してみます。
今は大学院在学中なので、現任校または前任校での仕事内容から考えます。

①数学 

授業、テスト、小テスト、追試、課題のチェック、個別指導、補習、受験対策など。

②担任 

クラス経営、行事、面談、懇談会、学級通信など

③校務分掌の業務

教務係(時間割の作成、各種行事、奨学金、教科書、体験入学、HPなど)
進路係(受験対策、キャリア教育など)
※最近はこのどちらかの係りが多い。

④会議

職員会議、学年会、係会、委員会(教育課程)など

⑤部活

朝・放課後や休日の練習、練習計画、メニュー作成、練習日誌、ミーティング、大会引率

⑥長野陸協(陸上競技協会)

大会審判、国体強化コーチ(中距離コーチ)

⑦日本陸連

JRWJ(競歩の審判員)※今年度資格取得、ただし大会自粛中につき、活動停止中

⑧家庭

父親として、夫としての業務
通常期 洗濯、掃除、片付け、ゴミ捨て、子どもの学習支援
現在 上記に加えて、料理

こんな感じですね。

今は大学院在学中なので、上記の①〜⑤がなく、(⑤部活は定期的にいきますが)研究のみなので、時間的にはかなり余裕ができました。
その分⑦家庭の業務の大部分を担っているので、バランスは変わっています。

大きな意味で考えた時には先生は完全にマルチタスクですね。
なかなかハードですね。

実際にどのくらい並行しているのか

もう少し掘り下げて、考えています。
抱えているものはこんなにあるけど、実際のところ、同時にいくつくらいの仕事をこなしているか。

私の感覚だと、家庭を除いて考えると、
①〜⑦のうちから、それでも3つから、4つは同時並行のように思います

学校に着いたら、朝練を見て、急いで授業準備をして授業にいき、合間に教務係の仕事をしながら、部活の練習日誌をチェックして、練習計画を立てる。
放課後は会議をやって、競技場に行って部活を見て、学校に戻って、課題のチェックや小テストの採点をする。
みたいな感じでしょうか。

なかなか忙しいですね。
そもそも部活が時間外に行われている時点で、そもそも物理的に時間内に業務を終えるのは厳しいです。
通常は平日8時から20時までは働くんじゃないでしょうか。

ちなみに基本的に私は、家に仕事を持ち帰りません。
家に帰ると、スイッチが切れてしまいます。

マルチタスクは優秀なのか

「マルチタスクだね。」と言う言葉は多くの場合、ポジティブな使われ方をしていますが、果たしてそうなのでしょうか。

Wikipediaのマルチタスク(心理学)に以下のようなことが書いてありました。

1960年代以来、心理学者は人間のマルチタスクに関する実験や研究を行ってきた。

スタンフォード大学の研究者 クリフォード・ナスは、マルチタスクの習慣を頻繁に継続すると能力が向上するのではないかと考えた[3]

研究の結果、人間がマルチタスクをするとき、脳の中の別々の領域で処理を行っており、同時に並行処理しているわけではなく、それを短時間で頻繁に切り替えを行っていることがわかった。そして、それぞれの処理に関して集中して行うことができなくなっていることがわかった。たとえば2つの作業をマルチタスキングした場合、それぞれ50%の処理能力を維持するわけではなく、80~95%も低下する傾向となる[4]マルチタスクは明らかに生産性を低下させていることを示した。

音楽を聴きながら作業することについては、音楽を聴くときに使われる脳と作業するときに使われる脳は、全く別の領域であることがわかった[5]。 周りの他の雑音を遮断でき、作業に集中するのに役立つ。

中には複数の作業を短時間でこなす能力を有している(と思える)人も存在するが、実際は作業順序を考えた上で単一の作業を集中して短時間でこなし、終了後に思考を迅速に切り換えて次の作業を行うことでこなしており、マルチタスクをしているわけではない[6]

Wikipediaより引用

もう、まさにこれですね。

中途半端なマルチタスクは仕事の能率を下げていると思います。

脳の中の別々の領域で処理を行っており、同時に並行処理しているわけではなく、それを短時間で頻繁に切り替えを行っていることがわかった。
それぞれの処理に関して集中して行うことができなくなっていることがわかった。

とありますが、感覚的に本当にそう感じます。
難しいことを同時にやろうとすると、仕事のクオリティが下がるのです。

逆にある業務に対して深く没頭すると、他のことが頭から消えていきます。
私の場合、時間割や、データベースを組んだり、プログラミングを行ったりするときがまさにこれで(全然教員の仕事じゃないですが)、頭がそのモードに入ると、他のことができなくなります。

ちょっと関係ないかもしれませんが、ブログを書くようになってから、ランニングする時間が劇的に減りました。
やりたいことを同じレベルで維持することはなかなか困難です。

すなわち、脳の違う領域を同時に使っているわけではないので、
人間の脳はシングルタスクにしか対応できないと言うことです。

コンピュータで言うところの、シングルコアのCPUを積んでいるってことですね。
動画を編集して書き出している最中に、別の作業を入れるとエラーが出て止まっちゃうやつです苦笑
私のMacbook Airですらデュアルコアですし、最近はもうクアッドコアですからね。

まとめ

人間の脳は一つしかついてないということを、肝に銘じて仕事をしましょう。

「あぁ、自分が4人いれば、クオリティを落とさずにすべての仕事をできるのに」
と思ったことを思い出します苦笑

さほど脳に負荷がかからないことなら、同時にできると思います。
私で言えば、家事を効率よくやるとか、複数の料理を同時に作るとか。
(全然学校のことじゃないですが)

しかし、どこまでの仕事が同時にこなせるかは、人によって異なるので、
できる程度のことは同時に行い、大切な仕事はシングルタスクで集中してやるというスタイルが良いのではないでしょうか。

結論

私は気が散りやすくて、マルチタスクに見えているだけ。
一つのことに集中できているわけではない。
集中したらしたで、深く没頭し過ぎて、他のことが疎かになってしまう人。

人間はシングルタスク。
マルチタスクに見える人も、短時間で頻繁に切り替えているだけ。
マルチタスクはあまり効率が良くないので、難しい仕事は同時にやるのはやめて、
目の前のことに集中しましょう。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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