今週末は地区の新人戦が行われます。
今の１、２年生はコロナの影響で４月から２度の大会しか経験できていません。
７月の代替大会と先週の記録会。
先週の記録会の結果が思わしくなかったこと、ここ最近の練習の調子があまり良くなかったことから、選手たちと少し話をしました。
自分で決める
選手たちと話をすると、不安そうな様子を感じました。自分に自信を持てていないようでした。
今年度は私が学校に不在であることもあり、また今の選手の状況を考えたときに、
私が練習メニューを立てて彼らに指示するのではなく、選手が立てた練習メニューに私がアドバイスを加えながら、作る形をとっています。
「自分で練習を考えていて、試合でダメだったらどうしようという気持ちはある。」と2年生で中心になっている選手は言いました。
その気持ちはよくわかります。
おそらく、私が練習を立てて、「こうやれば上手くいくから」と言って行えば、今よりは調子が良いかもしれません。
しかし、そうはしませんでした。なぜか。
実際のところ、今彼らがやっている練習メニューと、私が考える練習メニューは大して変わりません。
彼らは、以前私が考えて行っていた練習メニューをベースに練習メニューを作っていますし、計画したものを私も確認して、必要なところは、修正しているので、大して変わらないのです。
違うのは、「誰がそれを提示したか」ということだけなのです。
私か自分か、という違いです。
でも、このことが大きな差だということは最初からわかっていました。
先生が出したメニューなら信じられるけど、自分で立てたメニューだと信じられないのです。
内容は同じなのに。
でも、そこを乗り越えることが大事だから、今年度は選手が主体でやることを大事にしました。
すなわち、「自分で決断して、自分の人生を自分の責任で生きる」ということを選手に期待しました。
高校生にそれを求めるのは、酷でしょうか。
大人になると、自分で人生の決断をしていく場面がものすごく大きくなります。
大学受験から始まり、就職活動、仕事、結婚、子供、家を建てるなど、人生の分岐点は数多くあり、その都度、自分で判断していかなければなりません。
正直、私が練習メニューを立てるときだって、「これでダメだったらどうしよう」という気持ちがないわけではありません。（そう見せないだけで）
でも、その怖い気持ちを受け入れて、勉強し、先を見据えて、またそのときそのときでできることをやっています。それでも、上手くいかなかったら、私の責任と受け止めています。
何度も言いますが、私がメニューを立てても、自分で立てても、大きく内容は変わりません。
がんばってきたから不安になる
当然、怖さはあります。
これまで、競技でずっと活躍してきて、自己肯定感の高い選手であれば、自分を信じることはしやすいかもしれません。でも、そうでなく、地道に練習は積んできているけど、自己肯定感が低い選手は、自分を信じる気持ちより、不安がまさってしまいます。
でも、ですよ。不安っていうのは、それだけ思いがあって、がんばってきたから不安になるんです。
がんばってなければ不安にはなりません。
不安な状態は、良い状態への入り口です。自分のやってきたことを信じ、覚悟を決めて望むことが大事です。逆に、不安があきらめとなれば、良いパフォーマンスはできません。
だから、今その縁にいる選手に、「ここは踏ん張りどきだから。自分を信じて乗り越えよう。」と話をしました。
私は彼らを信じています。彼らは、それだけの思いを持って取り組んできています。
本来であれば、そんな気持ちにもならないくらい、調子を上げてあげられれば良いのですが、まだまだ私の力ではそこまで持っていってやれません。でも彼らがやっていることは確かなことなので、自分を信じて試合に臨んで欲しいと思っています。
言われたことをやっていただけの私
私は自分が高校生の頃、とにかく出された練習メニューを一生懸命やっていました。
素晴らしい先生でしたし、メニューは完璧でした。
私の練習に対する集中力はあったように思いますが、そのメニューについて考えて取り組んでいたかというと、答えはNOです。ただただ一生懸命やっていました。
そのこと自体は悪いことではないですが、もっと自分でも考えるべきでした。
大学生になり、自分で練習を組み立てなければならなくなったとき、何をして良いかわからなくなりました。そりゃそうです。ずっと考えてなかったのですから。
そして行き詰りました。
陸上に限らず、「自分で決断して、自分の人生を自分の責任で生きる」ことができるようになったのは、働くようになってからです。まだ怪しい面はありますが苦笑
まとめ
自分で決めるって本当に覚悟のいることですよね。
彼らは本当に試行錯誤しながらも考えて、一生懸命やっています。
高校時代の私よりよっぽど立派です。
自分を信じて試合に臨んでもらいたいと思っています。
でも、大丈夫。きっとできると思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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